オルフェの写真に桃の花と雛あられをお供えした桃の節句もはや過ぎ、あっという間に3月半ばになりました。
ディーバが小さな仔犬と一緒に我が家に来てからのことや名前の由来などを書くつもりが、犬の保護活動の難しさや、昨年の東関東大震災からちょうど一年が経ったことなど、考えさせられることがたくさんあって 二月末からブログを放置してしまいました。
小春日和の今日、久々にブログを開いてディーバの事を書こうと思ったのですが、その前にここ数日の私の思いを書き残しておこうと思います。
昨年の私は、介護を必要としているオルフェを抱えていたため、3月11日の大災害で被災された方々のために大きな行動はできませんでした。
それでも出来る事はやりたいと思い、周りに声をかけて支援物資を調達して、個人的に必要とされているところに人間の洋服や衛生用品、新しい下着、犬の物など、送り先の必要に応じて荷作りし発送しました。
それ以外に、私がしたことは何だったでしょう...
原発事故による水や生鮮食品の汚染が心配されるようになり、被災地はもちろん、関東全域でミネラルウォーターが不足していると知り、小さな子供のいない我が家は浄化装置でろ過した水道水で過ごしました。
80歳前後の両親は、<自分たちはもう病気になってもよいけれど、あなたたちはまだ若いのだからそこまでしなくても...>と言ってくれました。
でも、もしそれがきっかけで癌になっても、20~30年後に発病するのであればその原因を突き止めることは難しい。
それならば、子供たちの命を優先して貰う方が良いと夫婦揃って考えました。
それは、大切な愛犬たちだって同じでした。
この一年間、テレビやインターネットで情報が溢れる現代ですから、凄いなぁ、偉いなぁ、私には出来ない...と思うような素晴らしい活動をしておられる方を目や耳にしてきました。
今の私にはどう転んでも及ばない行動で、素晴らしいとか、感謝しなければとか、そんな簡単な言葉で語り尽くすことも出来ません。
一昨日、北九州市が被災地の瓦礫の一部を引き受けることで
議会 が難航し、4会派が共同で市長に対し決議案を提出
<決議文はがれき受け入れについて「全国の自治体の協力がなければ、数十年そのままの状態となる。がれき処理なくして被災地の真の復興はあり得ない」と強調> このニュースをTVで見たとき、これまでに被災地の瓦礫を受け入れたのは東京だけであったことを知りました。
既に一年たつ今、東京だけだったのだそうです。
(3月14日追記 青森県&山形県でも既に受け入れ実施との事)<絆> とか
<頑張ろう日本> とか 被災地を応援するスローガンを掲げて来た日本人
一年が過ぎた今、被災地の復興はどのくらい進んだでしょうか?
国会議員は、この一年いったい何をして来たのでしょうか?
バブルが弾けて以来、国民の平均収入より遥かに高い賃金を貰っているといわれている公務員は、国会の議決を待たずして、毎月の給料の一部を義捐金に回すことを自主的に行うことは出来ないのでしょうか?
あの震災により日本は、世界中の多くの人たちから義捐金を頂いたり、救助活動に来て貰ったりしました。
それまでは、義捐金を出すばかりだった日本人の多くが、この時初めて<援助を受ける立場>の感覚を知ったのではないでしょうか?
沖縄の駐留が難しい政治課題となっているアメリカ軍ですが、あの時どれほど素晴らしい働きをしてくれたかと思うと、その問題は問題として、頑張ってくださった方々への感謝の思いが溢れます。
そして、そのような人たちの暖かい想いに応える方法は、その活動に感謝しつつ私たち日本人の一人ひとりが自分に出来ることを考えて、それを行動に移すことではないでしょうか?
トライアル終了すぐのエル お友達の家の新年会にて
ガリガリだっただけでなく、頭が大きく全身のバランスがおかしかった
正直、この頃のエルは完全に年齢不詳エル・コンドルが我が家にやって来て、エルへの愛情が深まっていくにつれ、私たち夫婦はエルを保健所から保護し、きれいにして健康管理を行ってくださったドッグシェルターのスタッフの皆さんとその代表に深い深い感謝の念を覚えました。
それまでも、犬を保護し里親を見つける活動があることを知っていましたし、意義ある活動をされていると感じ共感する面がありましたが、エルが我が家に来たことでそれがいかに大変な作業であるかを知るこになりました。
その感謝から、エルが我が家の子になって本当によかったと思っていただけるように、改めてエルの生涯責任を持っていつも笑顔で暮らしてもらえるように努力することを心に誓いました。
また、命を救っていただいたエルの感謝を飼い主である私たちが引き継ぐために、少しずつ私にも出来る保護活動をはじめ、それが現在の
DNF の活動に成長しました。
正式譲渡して頂く際 ドッグシェルターに提出したお正月に両親の居間で撮った写真
長く狭いところに閉じ込められていたようで、がに股で動きはまるでロボット
この後、セナ&ガウディと遊び回って暮らすことで体がどんどん発達し成長し、
エルはまだ1才ちょうど位の若い犬であったことが判明ドッグシェルターさんが救ったエルの命に私たちがめぐり合ったことで、DNFの活動を通じて多く犬の幸せを紡ぐ事ができたことを、ドッグシェルターの方たちも大変喜んでくださっています。
ペットの保護活動は不幸な犬や猫を保護し、新しい飼い主を見つけ送り出すという単純な作業ですが、これには大きな責任と精神的な負担が伴います。
一度不幸な境遇に陥り、縁あって私たちが救い出すことになった犬たちの命を、ペットショップでの譲渡のような、気楽な思いで犬を飼う人に渡すわけには行きません。
生涯、犬の幸せと安全のために常に責任と愛情をもって行動し、私たちが安心して見守ることが出来るよう適切な関係を築くことが出来る常識ある家族であると判断できたときに、大切な命のバトンを手渡すのです。
<せっかく可哀想な犬を飼ってあげようと思ったけど、いろいろ聞かれて不愉快だわ。犬を引き取るだけの話なのに、どうしてそんな個人的なことを教えなくてはいけないのかわからない。>
そう思われる方も少なくない、と思います。
現実問題として、世の中にはいろいろと無責任な方が多く、多くの不幸な犬たちはその犠牲になったのです。
それでも、最初から相手が無責任な人だと知っていて犬を手放す人は少ないでしょう。
同時に、巷のペットショップや大量販売のブリーダーの多くは、商売ですからお客さんを逃すようなアンケートや人柄の確認など敢えてしていません。
だから私たちは そのようなことが繰り返されることがないように、多少聞き難いことでも聞いて、気持ちよくお答えいただけたご家族と信頼関係の基礎を築いてから犬をお渡しする事になります。
正式譲渡からの一年間は月一度の写真付きメールで様子をご報告頂き、お返事を差し上げることで問題なく過ごしていることを確認し、二年目以降は一年に一度のご連絡のほか、機会があれば一番近くに済んでいるメンバーが公園で一緒にお散歩したりして素敵に成長した犬たちの姿を見て喜ぶ...それが私たちの唯一のご褒美です。
犬との新しい暮らしを始めて飼育における問題がでてくれば、その関係の中で相談を受け一緒に考えさせて頂きます。
もし、予測不可能な理由により飼育が困難な状態である事が確認される場合は、改めて里親を見つけるべきかを検討し犬にとって最適な道を選ぶことになります。
里親さんに私たちのお友達になっていただく必要はありませんが、同じ犬の命への愛情と責任を分かち合う者同士、心の絆を作る努力を一緒にしていく。
ほとんどの場合、お互いへの感謝と尊敬の念があれば自然に築き上げることが出来ます^^
そんな活動や今までの仕事の経験、友人知人との関係を通して思うこと、それはお金を寄付しようと、どんな美辞麗句を並べようと、心が伴わないとすべては表面的に終わってしまう。
深い感謝や相手を思い遣る心は、行動が伴ってこそ相手に伝わるのですね。
東北の人たち、福島の人たち、頑張ってね!
遠くから応援しているからね!
でも、瓦礫はそちらで何とかしてね
寄付なら少しは出来るかもしれない
お金がどうしても必要なときにはね
私のお財布がるゆるす時は寄付するからね
...気持ちがないわけではないのよ
でも、私たちには私たちの生活があるの
ボランティアとかやってくれている人もいるようだから、
その人たちにお願いしてそれでどうにかなるよね
本当は国や県が動いてくれればいいことなんだから
悪いわね、でもわかってね東日本大震災から一年たった今だから、自分の心の中にそんな気持ちが芽生えていないか、これからも自らに問いかけながら過ごしていこうと思います。
スポンサーサイト